物流システム機器技術とITの融合で,真のSCM完成へ：マテリアルフローを現実に担うその使命と,物流システム産業界の未来

摘要

いわゆる物流システム機器とは，陸·海·空の構外物流＝輸送を支援する輸送用機器に対し，工場から物流センター，店舗や廃棄物処理場までサプライチェーンのあらゆる結節点において，主に拠点構内の物流作業を機械化·電子化する設備機器·システムを指す。 物品の保管·搬送·荷役を司るマテリアルハンドリングを軸とした概念だから，広義にはコンテナハンドリング設備，土砂などを構外で運ぶバルクハンドリング設備を含むこともある。平たく言えば物の流れを効率化する設備機器·システム全般であり，本誌「マテリアルフロー」が追うカバーエリアと対象はほぼ重なる。 この物流システム機器産業界が今，歴史的な転換点を迎えている。 「失われた10年」のトンネルの先に現れたグローバル化，環境保全，安全·安心など21世紀の諸課題にどう立ち向かうのか。 新春対談として，この分野を代表する産·学2人のリーダーに存分に語り合って頂くことにしよう。