標準物流クレートを個別トレース,独自の食品流通RFタギング実験：未来食品流通プロジェクト（FFDP）·日本アクセスチームの取組みから

摘要

本誌4月号で，日本スーパーマーケット協会·日本チェーンストア協会「物流クレート標準化協議会」の取組みを受け，経済産業省の19年度実証実験事業として実施された標準物流クレートRFID実験の内容を紹介した。これはRFIDを標準クレートの入出管理に活用し効率的に共用化を実現するモデルシステム·仕組みを構築し，この1～3月に試験運用したもので，その後公式な検証結果報告がまとめられている。同じ物流クレート標準化·共用化の流れでも，食品流通業界の民間グループが独自で，別のRFID実証実験を実施したとの情報が編集部に届いた。それは「未来食品流通プロジェクト」の活動で，目的は共通だがクレート単体のトレーサビリティを確立·検証している点など，上記事業とは異なる見るべき成果も出ている。バーコードに代わる「変革の予感·その2」として，以下に本実験の要点を報告することにしたい。