1．医療から発生する非密封放射性同位元素由来の廃棄物の減衰待ち保管（DIS）処分についてのガイドライン（案）の作成

摘要

【目的】多くの欧米諸国や韓国の核医学診療施設では、Mの減衰による安全確保に基づく減衰待ち保管（DIS）により、一定期間保管の後に一般廃棄する方式をとっている。本邦においても先行するクリアランス認可に続き、安全確保の措置の上に立った合理的な方法に変更されようとしている。今後予想される医療機関におけるDIS制度導入に備え、本邦の事情に適合した制度や方法について理解し、準備するためにガイドライン案を作成した。【方法·結果】日下部きよ子らの平成15年度および平成17年度厚生労働科学研究費補助金（医薬安全稔合研究事業）によるガイドライン案ならびにマニュアル案を基本とし、技術面および実務上での情報を追加した。特に、収集保管の際の分別とDIS期間の設定に関しての根拠とDIS行為の品質保証の方法例を示しより実務に即したものとした。また、放射線安全管理体制の設置、廃棄·保管方法等の施設許可、DIS対象廃棄物の分別·収集保管と保管記録、DIS期間満了時の放射線測定と記録、DIS導入時および廃棄時の記録ならびにシステムの監査と評価などについてまとめた。