病理組織学的にUIPとRBが才ーバーラップした喫煙関連間質性肺疾患の1例

摘要

喫煙関連間質性肺疾患（smoking-related interstitial lung disease ： SRILD)は喫煙と関 連する間質性肺炎の総称であり，SRILDとし て当初提唱された，呼吸細気管支炎関連性間 質性肺疾患(respiratory bronchiolius-associ-ated interstitial lung disease ： RB-ILD)，剥離性間質性肺炎(desquamative interstitial pneumonia ：DIP)，肺ランゲルハンス細胞組織球 症(pulmonary Langerhans' cell histiocytosis ： PLCH)の3疾患のほか，近年では一部の特 発性肺線維症/通常型間質性肺炎（idiopathic pulmonary fibrosis/usual interstitial pneumo-nia:IPF/UIP)や，気腫合併肺線維症（combined pulmonary fibrosis and emphysema ： GPFE)もSRILDの一種と考えられている。またSRILDの病理は多種多様な変化 がオーバーラップして認められることが多い とされるが，既存の報告の多くはDIPと RB-ILDのオーバーラップに関するものである。