甲状腺癌術後15年目に気管支鏡検査で発見された甲状腺癌気管支腔内転移の1例

摘要

症例は61歳の男性。 平成元年に左甲状腺乳頭腺癌で甲状腺左葉摘出を行い,症状はなく経過していた。 術後15年日にいびきの増悪と呼吸困難を主訴に来院した。 気管支内視鏡検査にて左B~6b入口部にポリープ様の病変を認め,生検での病理学的検討により甲状腺乳頭腺癌と考えられた。 頸部CTで甲状腺右葉に径1cmの低吸収域を認めたほかに異常所見はなかったが,右甲状腺摘出術を施行したところ甲状腺癌の再発と診断された。