カイトリル注の配合変化(第4報)

摘要

FOLFOXレジメンではカイトリル点滴静住用3mgバッグ(以下カイいノルバッグと略す)をはじめとする制吐剤の前投与の後にオキサリプラテンとレポホリナ-トカルシウムが併用投与される。オキサリプラテンは生理食塩液との配合で含量低下がみられることから,カイトリルバッグの生理食塩液がオキサリプラテンの含量低下をおこす可能性が考えられる。 そこで今回, FOLFOXレジメンの投与計画に従い,エルプラツト投与液(オキサリプラテン投与液)とアイソポリン投与液(レポホリナトトカルシウム投与液)を混合した液にカイトリルバッグを1:1で配合するという試験計画(Y-Sitelnjection Compatibility)でエルプラット投与液とカイトリルバッグとの配合変化を調べたところ,外観,pHおよびグラニセトロン含量は全く変化なく,オキサリプラテン含量は配合直後の回収率が99.4%であり,カイトリルバッグ前投与による影響を受けないことが示唆された。