パーキンソン病における塩酸タリペキソールの効果 自験例44例における検討

摘要

パーキンソン病では中脳異質線条体のドパミン神経細胞の変性により，神経伝達物質であるドパミンが欠乏して神経伝達に障害を生じることが明らかになって以来,L-ドパ製剤の補充療法が実質上最も効果的な治療として位置付けられている。 L－ドパ治療が開始された当初はL－ドパ大量投与が行われたため，1970年前後からwearing－off現象，効果減弱，不随意運動，精神症状などのL－ドパ長期治療に伴う問題点が明らかとなった。