小児気管支職息に対するトシル酸スプラタストドライシロップ(IPD-DS)の臨床評価 - ペミロラストカリウムドライシロップを対照とした二重古根比較試験 -

摘要

小児気管支鴨息に対するIPD-DSの有効性を客観的に評価する目的でペミロラストカリウムドライシロップを対照薬に選定し,二重盲検群間比較試験を実施した。 試験に細み入れられた総症例数は190例であり, IPD-DS群(Ⅰ群) 98例,ペミロラストカリウムドライシロップ群(P群)92例であった。 最終全般改善度の改善率はⅠ群56.3% (45/80例), P群53.2% (42/79例)であることから同等性(非劣性)が検証された。 副作用はⅠ群4.2% (4/95例), P群2.2% (2/92例)に認められた。 その内訳は,自他覚症状におけるP群の1例(輿奮),臨床検査値の異常変動におけるⅠ群の4例(GOT·GPT上昇,好酸球増加,尿蛋白,尿潜血), P群の1例(尿蛋白)であった。 本結果から,成人気管支喘息でTh2サイトカイン阻害薬として位置づけられる本剤は,小児喘息の予防的薬物療法の幅を広げる新たな薬剤となり得ると考えられた。