初発·再発再燃の統合失調症43例に対するaripiprazoleの使用経験

摘要

急性期症状を有する初発·再発再燃の統合失調症で，aripiprazole 12-18mg/日で治療を開始し，投与開始後6力月以上経過観察していた症例は43例であった。この43例の投与開始8週目の改善率は69.8% (30例/43例）であり，投与開始6力月以上後の最終全般改善度は86.0% (37例/43例）であった。また43例の継続率は95.3% (41例/43例）に達し，6力月以上の継続率は97.7% (42例/43例）であった。再発·再燃1例と初発1例のaripiprazole投与症例についても報告を行った。いずれの症例も，症状の推移や副作用に合わせてaripiprazole を 12mg/日から 24mg/日， 12mg/日から18mg/日と増量し，補助薬の追加·中止を行いながら長期継続を可能とし，日常生活の機能も改善した著効例であった。Aripiprazoleは， 初発·再発再燃の統合失調症の第一選択薬になりうる薬剤であると考えられた。.