血小板減少患者における血漿卜ロンボポェチン値の検討

摘要

臨床的に血小板減少を認めることは多く，機序としては，再生不良性貧血（AA)に代表される巨核球低形成 による血小板産生不良に伴う血小板減少や，特発性血小 板減少性紫斑病（ITP)に代表される巨核球数は保たれ ているものの，血小板破壊亢進に伴う血小板減少などが 考えられる。鑑別のためには骨髄穿刺が行われるが，採 取部位間の差異の問題もあり，巨核球数を正確に把握す るのは，しばしば困難であり，より客観的な指標が望ま れる。トロンポポェチン（TPO)は巨核球の分化増殖 を促進する造血因子であり，血小板増加作用を有する。