JALSGにおける急性骨髄性白血病治療研究

摘要

Japan Adult Leukemia Study Group QALSG)では成人白血病を対象として様々な治療研究を実施してきた。本稿では急性骨髄性白血病（Acute Myeloid Leukemia, AML)に対する治療研究，なかでも最近のAML治療研究の結果を中心にその内容について論ずる。JALSGは1987年に大野竜三先生，大島年照先生，朝長万左男先生の三名の呼びかけで結成された，成人白血病に対する多施設共同治療研究グループである。当初14 施設で活動を開始したが，次第に参加施設数は増加し， 2008年10月には親施設92,関連施設101の合わせて193施設が参加する国内最大の成人白血病治療研究グループとなった。国内の白血病治療の専門施設が多数参加しており，白血病治療研究，中でも多施設共同第3相臨床研究を中心に実施することがJALSGの大きな目的である。成人のAML,急性リンパ性白血病，慢性骨髄性白血病，高リスク骨髄異形成症候群（MDS)/MDS由来AML,急性前骨髄球性白血病等に対してこれまでに18のプロトコ一ルを終了している。