急性骨髄性白血病に対するcalicheamicin結合ヒト化抗CD33抗体（Gemtuzumab ozogamicin， CMA－676）の有用性：P糖蛋白/CD34発現がその殺細胞効果に与える影響

摘要

新規抗白血病薬の開発や支持療法の進歩により急性骨髄性白血病（AMD　 の寛解導入率は約80％まで向上した。 しかし，5年生存率は約35％と低く，寛解後の再発が依然問題となっている。 また再発以後の化学療法では，初回に比べ抗白血病薬の効果が低く，再寛解導入率は若年者で40－50％，高齢者で20－40％程度である。 したがってそのような再発症例や高齢AML症例に対する新たな治療戦略の開発が望まれるが，特に高齢者や化学療法が長期に及ぶ症例では抗白血病薬の総投与量が増加することによる毒性が出現しやすく，従来行われている強力な化学療法には限界がある。