セッション2：司会の言葉

摘要

1）小細胞肺癌におけるIdnotecanの位置付け2）CPT-11のCR例本セッションでは，JCOGで実施された日本の代表的な肺癌における臨床研究のひとつであるイリノテカン＋シスプラチンの進展型小細胞肺癌に対する治療成績（Noda etal．，N Engl JMed 2002）とその後の展開を含め，神奈川県立がhセンター野田和正氏にレビューしていただいた．我が国の報告を追試するために欧米で臨床試験が実施されていること，イリノテカンの代謝遺伝子多型を調べることにより重篤な毒性を予測する試みについても報告いただいた．大阪市立大学の工藤新三氏は，具体的な臨床症例の提示を中心にイリノテカン併用療法によるCR例や長期生存を得るための今後の可能性について報告をしていただいた．イリノテカンは肺癌だけでなく，消化器癌においてもその代表的位置を築いてきているが，今後さらに安全で有効な治療法や治療成績の向上を考える上で本セッションが参考になれば幸いです．