間質性肺炎合併肺癌に対する2nd line化学療法の検討

摘要

目的.間質性肺炎（interstitial pneumonia ：IP)合併肺癌に対する2nd line化学療法の有用性，および 抗癌剤開連急性呼吸障害の実態を明らかにする.対象お よび方法.2004年4月-2013年4月に化学療法を施行 したIP合併肺癌80例中，2nd line化学療法を施行した 44例を対象とし，患者背景，治療レジメン，抗癌剤開連 急性呼吸障害の頻度をretrospectiveに検討した.結果. 抗癌剤開連急性呼吸障害を8例（18.2%)に認め，5/8例（62.5%)が死亡した.2nd lineにおける抗癌剤開連急 性呼吸障害の頻度は1st lineの頻度（8/80例，10%)と比 較すると高い傾向にあった.2nd line化学療法の奏効率， 無増悪生存期間（中央値）は，小細胞肺癌で0%,1.4 ヶ月，非小細胞肺癌で3%,1.8ヶ月であった.結語.IP 合併肺癌における2nd line化学療法は抗癌剤開連急性呼 吸障害が1st lineと同様に認められ，臨床効果が乏しい ことから，リスクとベネフィットを考え慎重に施行すベきである.