血液透析患者における腎不全用アミノ酸製剤ネオアミユーのヒトエリスロポエチン投与量削減効果

摘要

血液透析患者の合併症の一つである腎性貧血は，遺伝子組み換えヒトエリスロポエチン製剤（rHuEPO）の臨床応用により，多くの患者で劇的に改善した。しかし，一部の患者では，十分な鉄補充にもかかわらずrHuEPO抵抗性がみられ，種々の原因が挙げられているが，低栄養状態も原因の一っと考えられている。 一方，血液透析療法による溶出除去に伴い，老廃物のみならず，アミノ酸などの栄養成分も除去される。 また，近年ではハイパフォーマンス膜透析器の使用により，中分子尿毒症物質の除去が積極的に行われるようになり，それに伴い，アルブミンの漏出も起こり，医原性の低栄養状態が惹き起こされる。