魚類における3－ヒドロキシアンスラニル酸オキシゲナーゼノアミノカルポキシムコン酸セミアルデヒド脱炭酸酵素活性比からのトリプトファン．ニコチンアミド変換率の推定

摘要

ヒトにおいて報告する。合わせて，コィにっいても調べた。 B一群ビタミンの一つであるニコチンアミド（NiA－NH_2）が必須アミノ酸の一つであるトリプトファンから生合成されることはよく知られている．ト．）プトプア＞－NiA－NH_2転換率は，摂取ト1）プトフ7ン量と尿中に排泄されるNiA－NH_2異化代謝産物量との比較から求めるのが，通常の方法である．しかしながら，尿の採取が困杜である動物においては，他の方法の考案が必要である．田口ら1）は，家畜類の飼料を考案する上で，トリプトファンからどの程度NiAキノリン酸の生成量を支配する二つの酵素，すなわち，キノリン酸生成酵素である3－ヒドロキシアンスラニル酸3，4－ジオキシゲナーゼ（3－HAO）とキノリン酸の生成量を抑制する酵素アミノカルポキシムコン酸－セミアルデヒド脱炭酸酵素（ACMSD）の活性比率から，トリプトファン．NiA－NH_2転換率を推定する方法を使用してした, 琵琶湖の固有種であり，近年生息数が激減しているニゴロブナの本転換率を推定したそので報告する. 合わせて, コイにっいても調べた.ゼイン食（ラットは20％カゼインを含む飼料を与えれば，すでにビタミン体となっているナイアシンを全く含まない飼料を与えても，正常に生育するコリで飼育した7週齢の肝臓を用いた．酵素源の調製方法は，魚の場合と同じである．3－HAO活性はDeckerら3）の方法により，ACMSD活性は1chiyamaら4）の方法により，QPRTはShibataらの5）方法により測定を行った．総NiA－NH_2含量の測定はShibataら6）の方法に従って行った．