パニック値の設定と運用に関する施設間差の現状 一慶應義塾大学関連病院におけるアンケート調查の結果一

摘要

パニック値とその運用は，近年，ISO 15189や日 本病院機能評価等で重要項目に挙げられるなど， 医療安全の面からも注目されている。しかし，各施 設にパニック値の項目，値，運用方法が委ねられて いるため，施設間差が存在し，臨床医の異動が多い 施設では，安全上の問題が起きる可能性も十分に考 えられる。Keio Endocrine & Metabolite Survey研究 会（KEMS研究会）では，今回，上記のような観点か ら慶應大学関連病院におけるパニック値の設定と運 用の現状をアンケートにより調査した。パニック値 に関する調査は過去にいくつかなされているが，今回はその設定方法や運用方法にも着目して調査を 行い，今後に資する知見を得たので報告する。