膜型人工腎臓からバィ才人工腎臓開発へ-患者の悲惨さから得た使命

摘要

私は1969年に名古屋大学医学部を卒業した。インター ン制度廃止直後の卒後研修制度のない中で，自主研修委員 会を結成して全員の研修病院と研修条件の充実などに努力 しながら，自らは伊勢湾台風被災者のための公団住宅近く に建てられた診療所で研修を行った。その後，社会保険中 京病院に移り，先輩医師太田和宏氏の腎臓科立ち上げに加 わった。その頃，我が国で末期腎不全に罹ると，健康保険 本人は透析費用の月約30万円が全額保険で支払われたが， 家族は5割負担であった。