バイオ固体燃料における標準化の現状と動向

摘要

バイオマス資源はその大部分が森林バイオマスに代表される固体資源であり,バイオ固体燃料としての利活用が注目されている.Lamersら1)によれば,バイオ固体燃料の世界貿易量は2000年から2010年の間に,56PJから300 PJヘと増大し,とりわけペレット燃料が貿易量の拡大をけh引している.最新の報告(バイオマス白書2014)2)では,ペレットの国際貿易量は2011年で150 PJ (820万トン)に到達していることが示されており,これは木質ペレツトの世界生産量2200万トンの37 %を占めている.バイオ固体燃料が世界的に広く利用されると同時に,世界市場で流通するようになるにっれて,バイオ固体燃料の国際標準化が求められるようになってきた.この要望を受けて,2014年に,ISO 17225 Solid biofuels - Fuel specifications and classes -(バイオ固体燃料燃料の仕様と等級)3)が発行されたところである.