Spinal符号における符号語衝突の影響を考慮した符号語構成法に関する一検討

摘要

Spinal符号は近年検討が進められている新たなレートレス符号の一種である．Spinal符号の符号化では，ハッシュ関数から得られるSpine値で符号語を構成する．この符号語を分割して伝送し，受信された部分符号語のみ復号を試みるため，メッセージと符号語の一致性が保障できず，符号語が衝突することによって伝送性能を低下させてしまう．本稿では計算機シミュレーションによって，符号語衝突確率と，AWGN伝送路において符号語衝突が伝送性能に与える影響について評価する．さらに，組織符号化することで伝送性能が改善されることを明らかにする．