周波数オフセット補償とシンボル同期を適用した時の最大比合成によるOFDMパイロット信号検出感度評価

摘要

本稿では，キャリア周波数オフセット補償（CFO）とシンボル同期（SS）を適用した時のIEEE802.11a無線LAN規格に基づくOFDMパイロット信号を用いた信号検出感度を，計算機シミュレーションにより評価する．グニティブ無線におけるダイナミックスペクトルアクセス方式において，パィロット信号を用いた最大比合成による信号検出法は，容易かつ高い信号検出感度が得られる．しかしながら，OFDMはサブキャリア周波数間隔が非常に狭いため，周波数オフセットの影響を受けやすい．そこで本稿では，CFO誤差とSS誤差を考慮した最大比合成によるOFDMパイロット信号検出感度評価を行う．その結果，最大比合成による信号検出法は，CFO誤差及びSS 誤差を考慮した場合，CFO誤差，SS誤差ともにない場合に比べ，約8dB信号検出感度が劣化する．しかしながら，CFO誤差及びSS誤差を考慮した最大比合成による信号検出法は，電力検出法に比べて，約9.5dB以上高感度な信号検出が可能である．