右手／左手系複合線路を用いたスタブ共有型フォワードカブラの一設計法

摘要

筆者らは，2つの右手／左手系複合（CRLH：Composite Right/Left Handed）線路をセル毎に接続し中央にショートスタブを配置したスタブ共有型フォワードカブラを提案し，本構造を用いた3dBフォワードカプラを試作·評価して有効性を確認した．しかし，スタブ共有型フォワードカプラの設計方法，及び設計パラメータと比帯域の関係などは明らかになっていない．そこで，本稿ではスタブ共有型フォワードカプラの設計法を提案し，本設計法で設計した場合の設計パラメータと帯域の関係を明らかにした。また，本設計法を用いてOdBフォワードカプラを設計し、試作·評価を行った．試作したフォワードカプラは，従来の右手系フォワードカプラと比較して約1/13の小型化であり，損失を差し引いたときの結合量が-1dB以上となる比帯域は5％となった．