建築基礎構造の構造性能に関する建築基準整備促進事業の知見

摘要

建築物の基礎及び地盤に関する技術基準は，これまでも通達等の運用を告示（平成13年国土交通省告示第1113号）や基準解説書等において明確化することで，実績のある構造方法を広く採用することが可能となっている。さらに，基礎ぐいの支持力に関しては，建築基準法に基づく図書省略という位置づけの大臣認定制産も整備されている。しかし，構造方法の選択肢が広がった分，設計者判断に任される部分も大きくなったことは，建築確認や構造計算適合性判定において基礎及び地盤に関する構造設計の内容を審査·評価するために，「設計者判断による数値等の設定が妥当であること」をどのように評価するか·できるかといった適用範囲の明確化が求められている。