ソーラーエネルギーの利用促進フォーラムの設立

摘要

地球温暖化防止、エネルギーの安定確保など、21世紀は環境·エネルギーの世紀である。低炭素社会実現のためには再生可能エネルギーのより一層の活用が必要であり、住宅·建築物における利用可能な再生可能エネルギーとして、最も身近に存在するのが太陽エネルギーである。太陽熱利用システムは太陽光発電に比べ、太陽エネルギーからの変換効率が高く、システムコストも安価であり、家庭用ではエネルギー需要の1/3を占める給湯や家庭用の暖房への利用、また吸収式冷温水機と組み合わせた業務用空調需要（冷暖房）などへの利用が進めば、省CO_2に大きく貢献できるポテンシャルの具現化と、安定的な利用が可能となる。しかしながら、太陽光発電は、今年度から国の補助金の復活や余剰電力買取制度が開始されるなど、普及に向けた動きが強化されているのに対し、太陽熱利用については東京都など一部の自治体で補助事業が行われているだけで、国レベルでの普及政策議論は大きく遅れているのが現状である（表1）。