L1{sub}0-FePtナノ微粒子の有機溶媒への分散プロセスの開発

摘要

L1{sub}0規則構造を有するFePtは現行のCoCr系合金の10倍以上も高い磁気異方性定数K{sub}u（約7×10{sup}7erg/cc）を有することが知られており、そのナノ微粒子は1 Tb/inch{sup}2を超える将来の超高密度記録媒体の有力な候補である。 我々は“SiO{sub}2-Nanoreactor法”と呼ばれる全く新しい合成ルートを用いることにより、大きさが均一で磁気特性に優れ、かつ水溶液に安定に分散するL1{sub}0-FePtナノ微粒子を合成することに成功している。 記録媒体用として利用されている高分子バインダは有機溶剤に可溶なものが多いため、有機溶剤に安定に分散可能なL1{sub}0-FePtナノ微粒子が調製できれば、そのメリットは極めて大きい。 本発表では、(a) “SiO{sub}2-Nanoreactor法”によりし調製されたSiO{sub}2被覆化L1{sub}0-FePtナノ微粒子を原料として、有機溶媒に安定分散するL1{sub}0-FePtナノ微粒子を調製するプロセス、及び(b)得られたL1{sub}0-FePtナノ微粒子の磁気的性質について報告する。