AZ系マグネシウム合金の耐食性に及ぼす環境調和型陽極酸化処理の影響

摘要

各種AZ系マグネシウム合金に対して環境調和型陽極酸化処理を行い，形成される皮膜およびその耐食性に及ぼす合金化元素の影響を検討した。その結果　各皮膜ともに絶縁破壊によってポーラスな皮膜が形成し，それらの皮膜の構造は全て非晶質あるいはガラス状であり，皮膜構造に対するアルミテウム合金量の影響は認められな叛絶縁破壊が開始する電圧はアルミニウム合金量の増加に伴い，上昇した。また，陽極酸化処理後の耐食性は，アルミニウム合金畳め低いAZ10合金が劣っており，AZ61合金を除きアルミニウム合金量が増加するにつれ，耐食性が向上することがわかった。なお,腐食試験後の外観状況から，AZ91D合金とそれよりもアルミニウム合金量の低いAZ系合金では，本処理による防食機構が異なることが示唆された。