低緯度太平洋メガソーラー発電筏の概略成立性

摘要

本構想の概略成立性を見るため，中央大学理工学研究所に2012～2014年にわたりプロジェクト研究会を立ち上げ，多方面の専門家による調査活動や専門企業·機関からの技術情報収集などをおこなった。以下では，本プロジェクト研究で纏められた報告書に基づき，本構想の成立性に関わる検討結果について述べる。すなわち低緯度太平洋の日射·気象海象条件と熱帯低気圧のリスク検討に引き続き，このシステム実現のため不可欠な3つの主要技術；ソーラー筏船団，ソーラーモジュール·集電システム，エネルギー貯蔵·輸送についての概略検討の結果について述べる。さらに海洋利用での環境問題·法制度について触れ，最後に本構想の概略成立性の見通しについてまとめる。