フォトポリマー反射型ホログラム光学素子の同時,連続露光の回折効率への影響

摘要

ホログラム記録用フォトポリマーは，光情報記録，情報セキュリティーの使用記録材料として，近年大いに利用されている。 銀塩感光材料と比較してフォトポリマーは，ドライプロセスによる取り扱いの容易さ，屈折率変調度の大きさ，小さな収縮率などの特徴を有する。ホログラフィー用フォトポリマーの歴史は古く，1990 年代後半からは，パンクロマチック（panchro－matic）な感度を持つ材料が実用化されている。 ホログラム記録は光干渉を利用しているので，干渉縞の明るい部分で光重合反応が起こり，ポリマー化（polymerization）が促進され屈折率が上昇し，それと同時に干渉縞の暗い部分から明るい部分へモノマーの拡散が起き，未露光部分のモノマーの減少により定着が行える。 その結果，光の明暗の対応した屈折率分布が生ずる。高回折効率を有するフォトポリマーホログラムは，ホログラフィック光学素子（Holographic Optical Elements，HOE）へ応用されている。