二次差分形式に基づく離散時間システムに対する一般化Lyapunov安定定理

摘要

本論文では，QDFに基づいて，高階の差分代数方程式（kernel表現）で書かれるシステムに対する一般化Lyapunov安定定埋を導出した．特に，本論文は，文献と異なり，安定定理の証明をTVPLE（9）のみに基づいて2変数多項式行列の範囲で完結させている．一般化Lyapunov安定定理では，ビヘイビアの漸近安定性は，Lyapunov関数を誘導するTVPLE（9）の可解性に等価であることを示した．さらに，TVPLE（9）とDLE（35）との関係を明らかにして，DLEの多項式行列解によるビヘイビアの漸近安定性のための必要十分条件を与えた．なお，定理1の漸近安定条件は，線形行列不等式を用いた条件に変換可能であり，MatlabのLMI ToolboxとPolynomial Toolboxを用いて数値的に判定可能である．この詳細は小島，鷹羽を参照されたい．