神戸太と阪大、水素生成量が1桁増加する光軸媒の開発に成功、太陽光による水素製造の実現に新たな一歩

摘要

神戸大学分子フォトサイエンス研究センターの立川黄土准教授らと、大阪大学産業科学研究所の真嶋哲朗教授らの研究グループは、光触媒作用による水素生成量が1桁増加する光触媒の開発に成功した。今回、立川准教授らは、電子と正孔を空間的に分離できる、光触媒の大きさ。配列の均一性をあえて崩したメソ結晶光触媒の合成方法を開発した。その結果、従来をはるかに超える水素生成の光エネルギー変換効率（約7％）を有する光触媒の開発に成功した。同研究グループは、「今回の研究によってその有用性が実証されたメソ結晶化技術を可視光応答型光触媒に応用することで、太陽光でのエネルギー変換の高効率化を目指します。また、今回の研究で対象としたSrTiO3を含むペワブスカイト型金属酸化物はエレクトロニクス素子の基幹物質であることから、幅広い分野への応用展開が期待できる」と話しており、夢の技術の実用化に手がかりを得たといえよう。