トヨタ、ホンダが、中国で現地大手複数社とHV車共同開発、2015～16年量産開始

摘要

トヨタ自動車、ホンダ両社が、中国第3位の第一汽車集団（吉林省）、同6位の広州汽車集団（広東省）、東風汽車集団などとハイブリッド車（HV）を共同開発する。両社はこれまで、日本から基幹部品を輸出し、組み立てるだけにとどめていたが、今後は基幹部品や制御技術の開発·生産まで現地で手掛けることになった。中国での現地化に踏み切る決断をしたことによって、米GMや独VWなどに比べて、出遅れていた世界最大市場で巻き返す考え。トヨタは12015年から共同開発会社の第一、広州の2つの工場での量産を計画している。また、ホンダも東風と16年からの生産を目指す。日本では中国のレアアース政策による価格高騰にともない、省ジスプロネオジム磁石やジスプロフリー磁石の開発、商品化が加速されている。しかし、ここにきてレアアース価格が高騰以前の水準まで大幅に下がっていることで、技術が確立されている既存製品のコストメリットを生かした中国内での部品手当が可能になってきている。さらに、中国政府が推進する電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車（PHV）導入政策とも相まって、HVやEV、PHV用のモーター、電導パワーステアリング（EPS）向けネオジム磁石需要が急増する見通しである。2010年には世界で2000トン以下だった自動車用が、15～6年には5倍の1ガトン以上に拡大する見通しが強まってきた。