中国ばなしあれこれ

摘要

最近、中国茶の中で独特の位置を占めている普洱茶(プーアル茶)がF AO (国連食糧農業機関)の「世界農業遺産」に認定されました。世界農業遺産は、世界経済の発展及び人類の飢餓からの解放を目的とするFAOが2002年に開始したプログラムで、ユネスコの世界遺産とは異なります。正確には、「世界重要農業遺産システム(Globally ImportantAgricultural Heritage Systems略称GI AHSジァス)」のことで、伝統的農業、農業文化資産、それを取り巻く生物多様性の保全と活用を目的として認定されるプログラムの由です。2011年6月^日までで、^件が認定されていますが、内訳は、中国が4か所(①浙江省青田県の水田養魚農業、②雲南省の哈尼族の棚田、③江西省上万年県の伝統的稲作文化、④貴州省従江県の侗族の稲作.養魚.養鴨システム)、日本が2か所(⑤能登地域の里山里海、⑥佐渡のトキと共生する地域の里山)、その他は1か所の認定で、⑦ケニア.タンザニアのマサィタバド族の遊牧と高地農業生態系、⑧アルジェリア.チュニジアのマグレブのオアシス群、⑨インドのカシミールのサフラン遺産システム、⑩フィリピンのィフガオ族の棚田群、ペルーのアンデス農業(古代バレイショ農法)、チリのチロェ農業(バレイショ生産)となっています(注1)。そして、この9月に中国は新たに雲南省普洱市の.「普洱古茶園及び茶文化システム」と内蒙古自治区敖漢旗の粟、黍など雑穀の「敖漢天水農業システム(敖漢旱作農業系統)」の2か所が認定されました。なお、中国の報道によりますと、この認定の時に世界全体では5か所認定され、認定合計はひか所となり、中国の認定累計は6か所(既存4か所+新規2か所)となったとしています。さて、本題の普洱茶が認定対象となった理由ですが、中国の農業部のホームぺージは、次のように説明しています。