世界的な電力需要の増加,地球環境に対する負荷低減などの社会的ニーズによって,今後も熱効率が高く,CO_2排出量が少ないガスタービン(GT)を使用したガスタービンコンバインドサイクル発電の需要が多く見込まれている。GTは圧縮機·燃焼器·タービンで構成され,着火まではGT単独で起動できないため起動装置が必要である。三菱電機では発電機とSFC(Static Frequency Converter:静止形周波数変換器)を組み合わせ,発電機を同期モータとしてGT軸を回転·昇速させるSFC起動方式を標準的に採用している。SFC起動では,起動開始3r/minから発電機界磁巻線に所要の直流電流を供給する必要がある。従来型ブラシレス励磁方式では,このような低速回転数では所要の直流電流が供給できないため,当社SFC起動の励磁は全てサイリスタ励磁方式となっており,保守性に優れたブラシレス励磁方式を適用できない状況であった。今回,SFC起動に対応した交流界磁ブラシレス励磁システムを開発した。それに伴って,試作機を製作して検証試験を実施した。
展开▼