泡沫分離装置を用いた水槽内残留精子の 効率的な除去

摘要

西海区水産研究所のまぐろ飼育研究施設では，循環システムを備えた1,880 m3の円形コンクリート製水槽2基でクロ マグロ Thunnus orientalisを親魚養成しており，水温や日長 の調節による安定採卵技術の開発を行っている。2014年5月 にはこれらの水槽で飼育中のクロマグロの産卵が確認され， 8月末までに計4,500万粒の受精卵の確保に成功した。クロマ グロ親魚水槽の水は，普段は澄hだ状態であるが（Fig.lA), その産卵、放精が開始されると，飼育水は直ちに白濁した 状態となる（Fig.lB)。産卵後，水槽内に残存した精子によ り飼育水の白濁は継続する。