機能性評価の技術と制度面の課題

摘要

食品中に栄養素以外の機能性成分（健康増進作用を もつ成分）が存在することを示唆する研究報告は無数 に存在する.しかし，食品あるいは食品成分が実際に 健康増進作用をもつことの証明は容易ではない.その ような中で，我が国で生まれた「特定保健用食品 (=通称トクホ）」は，一定のレベルの科学的ェビデン スをもつ機能性食品と言ってよいであろう':.トクホ 製品は，①ヒトでの健康増進効果に関する一定の科学 的データが得られている，②効果を与える機能性成分 (関与成分）が同定されている，③関与成分の作用メ力ニズムについ、て一定の情報が提供されている，とい うことから，ほ界で初めて，その効果（保健機能）を表示することが法律的に認められた食品である.