今世界では、食料と安全国際ニュース: 米国農務省による農産物等需給予測 (USDA Agricultural Projections to 2019)の概要

摘要

米国は世界最大の食料輸出国であり、米国 の生産者、関係者にとっては世界の食料貿易 を中心とした食料需給動向は、大きな関心事 項である。このため、米国農務省では、世界 の食料需給についての中期的展望を明らかにするために、1971年に多品目及び多数国を対 象とする連立方程式需給予測モデル（Grain モデル）による1980年までを対象とした世界 の食料需給予測を行った（大賀1998)。それ 以降、米国農務省は、GOLモデル、SWOPSIM モデル、CLSモデルを用いた世界食料需給予 測の公表を行った（小泉2007)。そして、現在 では、FAPSIMCThe Food and Agricultural Policy Simulator)モデルによる米国における 農畜産物の需給状況及び価格等についての中 期予測を毎年、発表している。なお、世界の 穀物等の需給については、生産量、需要量、期 末在庫量、国際価格は公表されていないもの の、貿易量のみ公表されている。