今世界では-食料と安全国際ニュース- 米国農務省による農産物等需給予測 (USDA Agricultural Projections to 2020)の概要

摘要

米国は世界最大の食料輸出国であり、米国 の生産者、関係者にとっては米国国内のみな らず世界の食料需給動向が大きな関心事項で ある。このため、米国農務省では、米国の農 業政策に要する財政支出を予測するとともに、 世界の食料需給についての中期的展望を明らかにするために、1971年に連立方程式需給予 測モデル（Grainモデル）による1980年までを 対象とした世界の食料需給予測を行った（大 賀1998)。それ以降、米国農務省はGOL (Grams, Uilseed ana Livestock)七テフレ、 SWOPSIM (Static World Policy Simulation) モデル等を用いた世界食料需給予測の公表を 行った（小泉2007)。そして、現在では、 FAPSIM(The Food and Agricultural Policy Simulator)モデルによる米国における農畜 産物の需給状況および価格等についての中期 予測を毎年、発表している。なお、世界の穀 物等の需給については、生産量、需要量、期 末庫量、国際価格は公表されていないもの の、貿易量のみ公表されている。