モヤシの力で面白みのある繁殖経営を-茨城県高萩市鈴木牧場-

摘要

昨今、数年前の素牛高騰、飼料高、現在の消費低迷 の影響などで、肥育農家は厳しい経営を迫られている。経費節減で乗り切るといっても限界はあり、まして和牛肥育の場合は飼料代が生産費の32.2%を占めるもの の（農水省.平成-20年度生産費）、これを安易に安い 飼料に切り替えるのは肥育成績の低下に繋がりかねな い。数年前から脚光を浴びているェコフィードも、ビー ル柏などすでに利用されていたものを除けば、活用は 容易でないと思われる。一方、繁殖はどうカゝ。茨城県高萩市で鈴木牧場を営 む鈴木一郎氏は、繁殖肥育の一貫経営であつたが、こ れからは繁殖一本に切り替えるという。それは「肥育 は飼料を妥協できないから生産費を下げるのが難し い。でも繁殖はまだまだ下げられる。餌を何とかして、 利益率を高めれば、繁殖のほうが面白みがある」から だ。鈴木氏が活用しているのは「モヤシ」。福島県の成田食品（株）の工場で排出されるモヤシくずにーェ 夫を加え、飼料とし、子牛生産費の低減に役立ててい 八'てちる。