政府が重点拠点の絞り込みに着手地域バイオ産業も世界を目指す: バイオ産業集積クラスターの最前線

摘要

ブドウの房のように企業が集まる「クラスター」が地域間で成果を競い合っている。政府は国際志向のクラスターを選抜して、そこに資金を重点投下する方針を固めた。産業集積の成功には、産学官連携を円滑にする“勝ちパターン”を知ることが重要だ。　バイオベンチャーのイーペック（札幌市、土井尚人社長）が、ドイツBoehringer Ingelheim（BI）社とライセンス契約を結hだのは2008年9月。イーペックは同社が創製した抗体の全世界における権利をBI社に供与し、一時金とマイルストーンを合わせて最大5500万ユーロ（約75億円、1ユーロ＝137円）受け取る。創業からわずか5年のベンチャーが海外大手と大型契約の締結に成功する快挙は、製薬の注目を集めた。