トゥモロコシのフモニシン汚染に対する抵抗性を評価する試験法の検討：自然感染条件と人為接種法の比較

摘要

トウモロコシ(Zea mays L.)赤かび病はFusarium属の複 数の種によって引き起こされる.その中のFusarium fujikuroi種複合体に属する種(Fusarium verticillioides (Saccardo) Nirenberg等）の一部の系統はかび毒のフモニシンを産生する (Desjardins, 2006).サイレージの原料である飼料用トウモ 口コシの外観は品質評価の対象とならないことから，赤か び病の発生は放置されてきた.しかし，近年，低レベルな がらもフモニシンが高頻度にトウモロコシサイレージから 検出されることが報告され（平岡，2007),飼料の品質向上 のためにフモニシン汚染防止対策が求められている.抵抗 性品種の利用は有効な対策と考えられることから，飼料用 トウモロコシ品種の抵抗性に開する情報が求められている (魚住ら,2013).