20.初産および2産授乳母豚におけるリジン要求量の検討

摘要

目的:初産，2産授乳母豚は飼料摂取量が少 なく，自身の成長にタンパク質を必要とする ため，3産以上の経産豚と同様の算定式では リジン摂取量が不足する可能性がある。授乳 母隊のアミノ酸要求量は，窒素出納がほぼ平 衡状態の水準で判断される。本試験では血中 尿素態窒素の変動を利用して，初産，2産授 乳母豚における飼料中リジン含量を検討した。 方法：SPF環境下の大ヨークシヤー母豚36頭 を供試し，初産母豚は授乳頭数12approx13頭(試 験1)と8頭(試験2) ， 2産母膝は授乳頭数12approx13頭(試験3)に里子調整して試験を行った。 試験は一期を4日間とした6X6のラテン方 格法(反復有り）により分娩後5approx29日目で行 つた。飼料中リジン含量は6水準（0. 68approx1.42%, TDN75%)で，全ての試験飼料はリジン が第一制限ァミノ酸となるよう調整した。試 験期間は母豚に飽食給与を行い，子豚への餌付け飼料給与は行わなかつた。一期の終了時 毎に母豚飼料摂取量と子豚体重を測定し，母 豚頸静脈より採血を行つて血清中尿素態窒素含量(SUN)を分析した。SUN最低値の飼料中リ ジン含量を窒素出納が平衡と判断した。