4.大ヨークシャー種の繁殖性に関連するDNAマーカーの検出

摘要

目的：豚の繁殖能力を効率的に改良するため， 産子数などに影響を及ぼす遺伝子の研究が進 められ，ェストロジェン受容体遺伝子などの 候補遺伝子解析やゲノムヮィド相関解析など によって，多くの研究グループが繁殖成績とDNA多型の関連性を報告している。本研究では，候補遺伝子解析などの文献情 報に基づき，大ヨークシャー種の特定の集団 において繁殖成績とDNA多型の関連性を調査 し，実用的なDNAマーカーの検出を試みた。 方法：太平洋ブリーディングが保有する大ョ 一クシヤー種のうち，母豚347頭について繁 殖成績（総産子数）と遺伝子の関連性を調査 した。2，178腹の記録から，産次'農場,年 月を母数効果とする反復率アニマルモデルに より総産子数の育種価を計算し，初産次，2 産次のそれぞれにおける残差値（=表型値 -BLUE-BV; BLUE:'最良線形不偏推定量，BV ：育 種価）を求め，各産次の上位下位各25頭計50頭を選定した。産次間で重複する個体も存 在したため，合計92頭の遺伝子型を判定し， 力ィ二乗検定によつて上位下位の間でァリル 頻度を比較した。調査したDNA多型箇所は， 本集団でその多型性が確認できた合計80箇 所とした。また，有意なDNA多型については， 全347頭の遺伝子型を判定し，Qxpakソフト ウェアにより関連性を分析した。