カタクチイワシシラスに対する船曳網コッドエンドの目合別サイズ選択性

摘要

著老らは，ポケット網による操業実験結果から，目合260経（50cmの網幅にある網糸（縦糸）の本数）のモジ網は，シラス漁場を主に形成する全長約15mm以上のカタクチイワシEngraulis japonicaを漁獲する船曳網のコッドエンド部の網地として，小さすぎることを指摘した。 また，目合260，240，220経の3種類のモジ網で作成した円錐形ネットとそれを覆うカバーネット（目合0．45mm）をマル椎ネットリングに装着したカバーネット実験から，モジ網でも網目選択性の効果があり，目詰まりがなければ目合拡大が全長15mm未満のシラスの漁獲を抑える可能性があることを指摘した。