我が国における板鰓類の保全と管理： 外洋性板鰓類資源の現状と管理

摘要

国際的なサメ類保護運動は1980年代にアメリカのメ キシコ湾でフカヒレを目的とした漁業が勃興し，資源が 急激に減少したことがきっかけである。その後IUCN (野生生物保護連合）のSSC (種の保存委員会）の下に SSG (サメ専門家会議）が設立され，IUCNの基準に合 わせてサメ類のレツドリストが作成された。ヮシントン条約会議においてサメ類保護が議論される ようになつたのは，1994年米国で開催された第9回締 約国会議からである。以来2007年に開催された第14 回締約国会議までで，ワシントン条約付属書には，ノコ ギリエイ科魚類2属7種が附属書Iに，ジンべェザ メ，ゥバザメ，ホホジロザメが附属書IIに掲載されてい る。