シンポジウム記録水産資源の有効利用とゼロエミッシヨン II-3.食品系（魚のゼロェミッションの 現状と課題一食循環の視点から）

摘要

トルガ一、ベレツセン教授は当学会のシンポジウムで 「資源の更なる管理が十分注意深くされ，海洋種の技術 的開発が将来まで保証されることが大事である。商業船 のデッキに揚げられたものすべてが，最適に，利用さ れ，廃棄部分が残らないことが大事である」"と語って いる。これは，水産物が漁場から消費者の食卓に上るま での一連の流れの中で，上流部門での魚資源の有効利用 の重要性につレ、て言及したものであるが，食品小売りや外食産業に到るサプライチX—ンゃ，店舗販売のあるフードチェーンについては触れられていない。今回，魚 ；介類の消費実態から始め，食品廃棄物となってリサイク ルされる「リサイクルチェーン」に到るまでの流れにお いて魚のゼロエミッシヨンの現状と課題と対策をまとめ た。まず，日本人が今，どhな魚をどれくらい喫食してい るかである。農林水産省の食事バランスガイドの補助事 業で構築したシステムを活用して喫食の実態調査を行つ た。消費者が食べた料理を入力すると，食事バランス，栄養等が分かる。会社員，男性と女性，25名を対象と して，登録期間は3週間とした。この調査結果による と，1人，1日当たりの魚介類の喫食量は，63.8g (純 食料ベース）。魚種別に多いのは，鮭，ェビ，マグロで める。