PRRS浸潤農場における植物多糖体飼料添加物S－UPによる子豚の呼吸器症状の抑制効果

摘要

豚繁殖、呼吸器症候群（PRRS）は深刻な経済的影響をもたらすため，対策として子豚での免疫賦描法が数多く研究されている．本研究では，インターフェロン（IFN）誘起能を有する5種の植物からなる植物多糖体添加物（S－UP）をPRRS浸潤農場の育成豚に90日間にわたり飼料中0．2％添加し，成長，臨床症状および肺胞、腹腔マクロファージ（M phi）の会食能を調べた．その結果，S－UP添加群では対照群に比べ有意な成長率の上昇と呼吸器症状の抑制がみられた．M￠の合食数は添加群と対照群とではほとhど差はなかったが，添加群の腹腔M phiは添加後30日以降，肺胞M phiでは60日以降に有意に高い会食率を示した．S－UPはPRRS浸潤農場での育成豚において健康を改善し，M phiを活性化する効果があることが示唆された．