夏季睡眠時における冷房使用と睡眠の質の関係

摘要

夏季の睡眠の質の確保に向けて大阪の2014-16年夏季に睡眠時温熱環境と温熱感覚、睡眠 感、睡眠の質(OSA得点）を調査し、冷房全時間使用（以下全時間）、不使用、一時使用（以下一時）を比較する。2. 方法寝室の気温は10分間隔7日間自動記録、湿度は就寝時と起床時に測定、被験者(/7=94)は30分間隔 の冷房使用等行動を記録し、起床時に前夜の温熱感覚、睡眠感、0SAを申告した（のべ7月161晚、8月328晚）。3. 結果と考察ー晚平均WBGTは冷房全時間使用で25t：、冷房不使用で28°Cが最も多い（図1)。全体で熱中 症「警戒」が52. 5%、 「厳重警戒」力;35. 4%を占める。温冷感「涼しい」は一時が11.3%と多いが涼しい側の 割合は3者で同程度、「熱的快適」は全時間69.4%、不使用42.2%、一時56.6%、受容度「我慢できる」は3 者とも8割以上、睡眠感よい側は3者とも約8割であるが全時間は「非常によい」が少ない（図2)。一晩平均WBGTと起床時OSA得点は、全時間25. 5°C と27. 3点、不使用27. 8°Cと48. 6点、一時 26. 6でと49. 9点で、全時間はWBGTは低い が睡眠の質（0SA得点）は3者のうちで最 も悪い。WBGT別の0SA平均得点は、冷房 全時間使用はWBGT26°C (48. 3点）、不使用 は29で（50. 2点）をピークとしてベル状 に分布するが、冷房一時使用は26°Cと 29でにピークがある（図3)。