スイングヤーダによる列状間伐と単木間伐の生産性比較－宮崎県椎葉村での事例－

摘要

間伐作業の効率化を図るため高性能林業機械による列状間伐が各地で実施されており，その生産性評価のみならず林分構造や林床植生への影響評価等に関する試験研究が多く行われている。 筆者らも同様の観点から，高性能林業機械による列状間伐の効果を多面的に，長期的に評価するための試験を開始した。 今回の試験設定のポイントは，過去の間伐履歴の遠いによって列状間伐の効果がどのように異なるかを評価することにあり，同一小横内で過去に間伐が行われた林分と無間伐の林分それぞれで，列状間伐と単木間伐とを実施し，スイングヤーダによる集材を行った。 そして本研究では，これらの生産性，林分構造，林床光環境の差異を比較し，過去の廃業履歴の観点から列状間伐の効果を議論することを目的とした。 なお，本研究の一部は科研費基盤（c）（14560122）の助成により行われたものである。