環境理工学と農業土木の教育，研究

摘要

岡山大学環境理工学部に所属するようになり，10年余りが過ぎ，その間，講義名は様変わりしたものも有るが，一賀して，土質力学，コンクリート工学，土質，コンクリー卜実験等を講義として担当してきた。 当然，学部の看板である「環境」との擦り付けを行う必要が有るのであるが，なかなか気苦労が多い。 腑h境理工学」を目指して入学する学生に，上記の科目の意義を解説するのは困難である。 事実，学生と話をしていると，環境理工学部に入学して，旧来的な農業土木的な講義を聴かされると，学生自身も自分のイメージとのギャップに戸惑いを感じるようである。正直，「環境」というタームに食傷気味である。近年は，他大学の農業土木でも「環境」を学科名に掲げるところも有るようであるが，看板に偽りのない実態に近づけるためにはいかなる講義や研究が望まれるのか悩ましい問題である。