夏季晴天日における農地の気候緩和指数としてのボーエン比測定

摘要

気候変動に関する政府間パネル（IPCC）の第4次評価報告書に，地球一大気システムのエネルギーバランスを変化させる指標として，人為的起源と自然的起源の要因に対する放射強制力が示されている。 当然，CO2やCH4は地表面の温度を上げる正の放射強制力をもつのに対して，土地利用に依存する地表面アルベドは温度を下げる負の強制力をもつ要因とされている（Matsuno，2007）。 一方，我が国の耕作面積の減少や非農業用地への転用は農業のもつ多面的機能の低下を招き，現況の温暖化を助長させる要因であることが日本学術会議の答申において示されている（Agriculture white paper，2005）。